ハマの海づくり 14

浜の有害物質

 

 野島公園内前浜で一平米あたり2千個から3千個あり。 北太平洋で採集したハイイロミズナギドリ中89%から一羽あたり 8.5個、砂のうから出現。
 これは何でしょうか?ハマの海つくりAでお話をした〔レジンペレット〕です。レジンペレットはプラスティック製品の原材料でポリエチレン・ポリプロピレン等から出来ており 一粒0.5ミリ以下の小さい粒です。

 京浜工業地帯で漏出したレジンペレットは百四十
kmの横浜のコンクリート岸壁を漂流し漸く漂着すると そこが野島海浜となります。このレジンペレットはPCB等の有害物質を吸収したり、環境ホルモンの一種が溶け出している事も判明しておりまた 魚や鳥が誤飲する事で腸閉塞等を引き起こす可能性があり生物への影響も懸念しなければなりません。
 日本プラスティック工業連盟では、レジンペレット漏出問題検討委員会を設置し樹脂ペレット漏出防止マニュアルの遵守徹底依頼文書の発行や漏出防止注意喚起の為のポスターの作成・配布を推進しておりますが 顕著な改善はこの野島の浜を見る限り見えてきません。
 私達の暮らしを便利にしているプラスティック製品の生産と人間を含む生物全体の被害状況は相関関係にあり、自然界では分解するこ
との無い物質の漏出・排出問題は人類が地球に与えるきわめて悪質な負荷であると考えます。
 海会の海浜・海底・湖底清掃活動実績では総合第1位ビニール袋・第2位タバコのフィルター・第3位 レジンペレット・第4位 プラスティック破片です。何気なく行うポイステ。そして不法投棄、漏出、地球はごみ箱ではありません。写真は 野島公園前浜で行った清掃活動でのレジンペレット採取の様子です。一平米・一枠内 2名から3名で採取しますが その結果 2千から3千個 採取できます。この数字をどう感じますか?これだけの数が砂に混じっているんです。混じるならレジンペレットでは無く 貝殻の方が素敵だと、思いませんか?

海をつくる会  事務局長 坂本昭夫