6月20日 曇り

大潮

☆引き網の生きものたち

 ウミタナゴ・メバル・ニクハゼ・アサヒアナハゼ・ヨウジウオ・セイゴ(スズキの子ども)・ヒガンフグ・ワレカラ・モエビ

 

 なぜか、ヒメイカがいません。スミイカやアオリイカと同様、この時期に産卵して親イカが死に、卵から仔イカが孵っていない時期なのでしょうか?

 それにしても、ヒメイカの卵ってどんなのでしょう?どんな形で、どのくらいの大きさなのか、見てみたいと思いません?

 

 今年はウミナメクジが巨大です。緑が鮮やかで陸のナメクジもこんな色だったら嫌われないで済むのかも。

 

 前回の引き網で、お母さんウミタナゴが網にはいり、40尾の稚魚がお腹から出てきたそうです。今回網に入ったのは、同じくらいの時期に生まれたウミタナゴでしょう。この前のお母さんウミタナゴのこども・・・ではないといいのですが。

 

 ほかに、アカ二シやイボニシが産卵中。メリベウミウシの卵、イシガニ、ナマコ。

☆引き網の時のお願い

 引き網に参加される方は、グローブか軍手の着用をお願いします。

 網の中に、アマモやアオサが大量に入る季節になりました。ゴンズイやアカエイが網にかかっていても、海草に紛れてわかりません。

 万が一でも、痛い思いをしないで済むようにお願いいたします。

 アマモ場は基本砂地ですが、ガラス片や割れた貝で怪我をすることもありますし、ぼんやりしているイシガニを踏んだりもします。

マリンシューズもはいていただければ、と思います。

 自己責任という言葉がはやってますけど・・・・誰かが怪我をしたら、仲間も心配するものです。

     不思議なアマモ場

 この日の野島は、濁っていました。一メートルあるかないかの視界です。

 でも、アマモの群落の中は、透明度が高いのです。網を引いていると、泳いでいる魚が網にはいるのがよく見えます。

 アマモの群落には、赤潮を防御する細菌がいると以前工藤さんのメールで拝見したことがあります。

 今時期のアマモの葉には、たくさんの極小フジツボみたいな貝がついていて、それが水を浄化しているのか、というのは素人考えですが。

 アマモの中の透明度が高いのはなぜでしょう?

     アマモ浴・アオサ浴

 引き網が終わってから、アマモン・クラブの子どもたちと、干潟遊び。

 砂の中に手を突っ込むと、アサリが山盛り見つかります。大きいのだけ選りだしても、あっという間に軍手に二杯。

 アオサの漂っている浅い干潟の水は、温かく(どうしてここまで温度があがるのでしょう?)、「のぼせない温泉!」を満喫しました。

 アマモやアオサの中をプカプカしているだけでも、私たちは、なぜだか楽しいのです。

☆お互いによく知り合えれば・・・

 二月前のアマモ場は、花盛りで、太陽の光があたると金色に光っていました。

 スノーケリングしていて、「何しに来たの?」とアサリ採りの人に聞かれ、「アマモのお花見です」と答えたものです。

 

 流れた種から発芽したのでしょう、群落から離れた砂地に一本だけ、生えているアマモを見つけました。

 ほんとに一本だけのアマモに、数匹のチビメバルがまとわりついていました。

 広い海の中の一本のパヤオに、たくさんの魚が憩いに来るのの、干潟版だなーとちょっと感激したものです。

 

 今は、実りの時期。でも、稲や麦のように、いかにもという派手さはありません。

アマモの葉には、褐色の藻が生え、枯れ始め、小さな白い貝がたくさんついています。

スノーケリングをしていて、アマモの群落にはいると顔の下半分がアマモの葉に触れて痛かったりします。

ウエットスーツや、ラッシュガードを着ている私たちと違って、

水着だけで海水浴に来る人たちは、ゴワゴワ、ザラザラしたアマモの感触がイヤだったり、長い葉っぱにまとわりつかれるのが怖かったりするでしょう。

 

アマモ場の楽しさを、知ってもらえれば。アマモ場に遊びに来るには、どんな格好でくればいいのか、知ってもらえれば。

アマモ場は、ゴワゴワ・ザラザラの下に隠している沢山の宝物を見せてくれるのですけれど。

アマモ場と、海水浴の人たちの間を、どう取り持っていけばいいのか、考えたいなと思うこのごろです。