3月6日  雨 大潮 13:16干潮

雨の中、参加のみなさま お疲れ様でした。

 

☆確認できた生き物

ハオコゼ・アミメハギ・ヨウジウオ・ニクハゼ・ギンポ・アイナメ

ツノモエビ大小・ヒメイカ大小

ヨウジウオ・ツノモエビは抱卵中の個体あり

 

 

     ハオコゼ☆

  堤防や磯にいる小さな魚です。

 オレンジ色でキレイな魚なんですけども、毒のトゲだらけ。

 うっかりトゲを刺したら大変なことになります。

 ハオコゼが釣れると釣り人は、触らないようにハリスを切って海にお帰り願うのが普通です。

 面白いことに、釣って放した魚を食べにくるカモメたちは、ハオコゼと見るやUターン。

 キタマクラやクサフグでも同じです。

 遺伝的になのか、経験的になのかわかりませんが、カモメは、ちゃんと危険な魚を知っているんですね。

 

 アカエイ・ゴンズイ・イシガニ・ハオコゼ。

 メバルでも背びれのトゲが刺さるとかなり痛みます。

 定点の際は、かならずグローブをはめてください。

 

 

☆アイナメ☆

 アイナメの稚魚が二種類。

 着底生活を送る前の稚魚は、ギンピカの青魚のようだったそうです。

 下から捕食魚に見られても海面に溶け込めるような色なのですね。

 で、着底生活に入りだした少し大きいのは、背中が茶色くなっていたそうです。

 いつも不思議なのですが、進化の過程で身につけたといわれる生き物たちの体の色彩や模様。

 自分で自分の体はよく見られないだろうに、どうやってこんな進化をするのでしょう。

 

 

☆ヒメイカ☆

 タルの中で、展示用のヒメイカが泳いでいるのをじっくり観察できました。

 アマモに背中をくっつけて静止しているときは、脚を縮めて丸くなっています。

 泳ぐときは、脚をスっと長く伸ばしてイカらしいスタイル。

 スノーケリングでは見られないものが、タルの中でよく観察できて感激でした。

 

 

     タイノエ☆

節足動物門甲殻網等脚目

魚類の口腔などに寄生してその体液を吸う寄生虫。

近頃話題のグソクムシやコツブムシの親戚です。

アマモンクラブの子どもたちが、スーパーマーケットで発見したタイノエを持参してくれました。

図鑑やTVでは見ていたものの、目の前に実物が現れて、大感激です。

舌側に奥さん、上あごにダンナさんがくっついて、レンコダイの口の中に間借りしていたそうで、

奥さんが3センチ だんなさん2センチほど、大家のタイは25センチ。

大家さんにとっては、ずいぶん迷惑な間借り虫だったでしょう。

それにしても、スーパーでパックされているタイの口の中をしっかりチェックする子どもたちに脱帽!!!

「なにげないものでも、じっくり見ると面白いものがみつかるよ」と言われてしまいました。

 

 

☆ロープワーク☆

冬場の定点では、200メートルのロープが2籠必要になります。

後片付けのときの、渡辺さんのロープのまとめ方は美しいです。

 ロープの構造とか結び方について、ほんの少し教えていただきましたが、

 いつも結び方だけ練習して、ちょっと使わないとすぐ忘れてしまいます。

 でも、こういう縒り方だからこうすれば・・・理路整然と教えていただくと、

 ちゃんと腑に落ちます。

 今度、渡辺さんにロープワークの講習お願いしたいです。

 

 

☆津波☆

 チリ地震の津波。

 なんでも、大津波警報が出ている中、千人以上の人が海に出ていたとか・・・。

 それは、津波を見てみたいとか、津波の波に乗ってみたいとか、そういう気持ちが

 動くのはわかります。一生に一度の経験かもしれませんから。

 でも・・・。

 同じ速度でぶつかって来られた場合、自転車とダンプではどちらのダメージが大きいか

 というのは愚問でしょう。私はどっちもごめんですが。

 海に置き換えてみると、台風は自転車、津波はダンプ。

 表面がかく乱される台風に比べて、津波は海の水全体が揺り動かされるのですから、質量がぜんぜん違いますよね。

 

 海に出ているおバカさんは自己責任!で済むかもしれませんが、何かあったら悲しむ人たちや、

 その人を助けるために危険を犯さなくてはならない人たちがたくさんいます。

 もしかしたら、危険な海に好んで出て行ったおバカさんを助けている間に、別のところで起こった事故の救助に行けなくて、

 つらい思いをする人たちだって出るかもしれません。

 

 津波・台風にかぎらず、海とのかかわりは、慎重にしてほしいとつくづく思います。

 ルールを守りさえすれば、海は、ステキな場所なのです。